箱根駅伝2024・新時代幕開けの戦い、その結果は?

スポーツ

 主要大学・監督総括

今大会後にメディアで公表された主要大学監督の発言を要約しました。

優勝・青山学院大学・原監督

青山学院創立150周年、監督就任20年、箱根駅伝100年、3つのタイミングで優勝させていただいた。駒大1強であることは間違いなかったし12月中盤まではインフルエンザの集団感染などチーム状況は最悪だった。だから本音8割で準優勝でもいいよと話した。しかし学生達は自分たちで話し合いあくまで優勝を狙うことを確認した。学生たちの箱根に真剣に向かいあう姿勢が優勝につながったと思っている。

青学には20年をかけて体系化・データ化して作り上げた基本軸、箱根に勝つ必勝プラン、原メソッドがあり今回の優勝を可能にした。原メソッドによりトレーニングの負荷、強化を柔軟に調整し5000メートルの全体の平均タイムが14秒というギネス級のチームを作ることができた。その結果、思い切って休養をとるなど直前のアクシデントにも対応できた。

2位・駒澤大学・藤田監督

大八木前監督から引き継いで1年目の年。出雲、全日本学生で圧勝したが箱根で勝てなかった。これだけのチームを預かり箱根で敗れたのは私の未熟さ。また箱根の難しさも実感した。2大会では勝ったが選手に疲労が出た。選手をどう管理して勝たせるかが難しい。往路の最初の3区間でエースを使いアドバンテージを取れなかったことでチームに動揺が起こったが選手を責められない。相手が強かった。しかし箱根の借りは箱根で返すしかない。そういう気持ちでこの1年をやっていきたい。

3位・城西大学・櫛部監督

3位は正直うれしい。今後も上を目指したい。山登りが特徴の箱根で山本の存在は大きかった。主将の野村もいい走りをした。この二人を中心として下級生がついてきてくれた。往路メンバーの走りは100点満点、復路メンバーもよく走った。

他大学がやらない新しく、科学的な根拠のあるトレーニングに取り組んできた。低酸素トレーニングもその一つ。総合3位、ひそかに往路優勝を狙っていたが青学の走りが速すぎた。しかし今回は思うようにできたというのが正直な感想。学生スポーツは毎年選手が入れ替わるのでこの一年は3年以下ががんばらないといけない、次のフェーズに向けて強くなろうと話をした。同時に楽しくやることが大事だと思っている。

4位・東洋大学・酒井監督

学生たちががんばってくれて区切りの大会で再建の一歩を刻めた。総合3位が学生達の決めた目標だったのであと20秒が惜しいが今回のレースは合格点と思っている。9区、10区の選手には11区があるという思いではじめから突っ込む走りをしてもらった。

昨年10位と低迷して監督・コーチのスタッフと4年生に練習メニューなどで距離ができたことは事実で、チームの再建には結束が必要だと痛感し信頼関係の回復に努力した。学生たちもけがから復帰した松山を中心にチーム内の意識を変えてくれた。全員がエースになるという自覚を持たないとレベルの高い駒大や青学に追いつくことができない。再建の道が開けたので選手にはそういう気概持ってもらい、来年からは優勝争いに加わりたい。

地震があった石川県はお世話になっているところ。合宿をした宿のご主人から大会がんばってという連絡をいただき一層力の入った箱根だった。

5位・国学院大学・前田監督

大会1ヶ月前に10人以上がインフルエンザに感染しシード落ちも考えた。とくに主将の伊地知の発病には動揺しみな弱気になった。それからすると価値ある5位でチームの強さは見せられた。10人以上が体調を崩したのは監督をはじめスタッフの課題だ。

青学や駒大とは選手層の違いが大きい。全体を底上げして登録した16人の選手の誰もが走ってもいいようにしないとだめだ。選手は学年に関係なく現時点で実力のある選手を選んだが、結果的に復路は2年以下のオーダーとなり下級生が箱根を経験したため来年が楽しみとなった。主将は2区で区間3位と健闘した平林を指名した。次回は優勝を目指したい。

13位・中央大学・藤原監督

インフルエンザがチーム内で蔓延し12月23日にはエントリー選手の内14人が体調不良状態となった。大会では走れる選手が10人ギリギリだったので手のうちようがなく棄権も考えた。8区の阿部は元日に発熱したので無理をせず自分のペースで走るように伝えた。それでも大手町までタスキをつなげたことはよかったと思っている。第100回大会で優勝することを目標に掲げていたが、私の管理のミスでこのような結果となり選手たちに申し訳ないと思っている。

浦田や吉居駿恭が次につながる走りをした。吉居駿恭は兄大和に近づいてきたと手応えを感じた。今回の戦いを整理し原因を突き詰めてもう一度優勝を目指すチームを作っていきたい。

コーヒータイムによむシン・日本史

 

 

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