「チーム力最大化」と「リーダーの役割」、「想定外とリスクアセスメント」、「箱根駅伝に学ぶ」など社内報に書いた文章を再掲しました。読まれた方の参考になれば幸いです。
「チーム力最大化とリーダーの役割」
皆さん、明けましておめでとうございます。
昨年の労働災害件数は、皆さんの努力にもかかわらず前年を上回る残念な結果となりました。
ゼロ災は企業の永遠の課題であり、安全衛生活動は品質向上、工程遵守、モラルアップにつながる企業体質強化活動でもあります。
昨年の結果を真摯に分析・反省してゼロ災実現に向け再チャレンジし、強靭な企業体質を作っていこうではありませんか。
ところで安全衛生活動を含む企業活動は組織を上げて行うチーム活動です。
かつて日本企業の強さの源泉は、組織力とか、集団としての強さと言われていましたが、はたして現状はどうでしょうか。
昨年は安全衛生意識の向上策として多くの人にDVD教育を実施しましたが、そのなかで、綱引きのシーンがあり、人数が増えていくほど。一人あたりの力を入れる度合いが少なくなる傾向があることを紹介していました。
チームで共同作業を行う場合、チームの人数が増えるに従い、メンバーは自分の努力をする量を減らしてしまう現象で「社会的手抜き」または「リンゲルマン効果」ともよばれています。
これが集団として本来発揮すべき力を減じる要因の一つと言われています。
組織活動においては、個人の責任感が希薄になり「自分が頑張らなくても他人がやってくれる」、「自分が全力でやっても大した貢献にならない」、「自分の働きはどうせ評価されないので割に合わない」、「他のメンバーも全力を出していないではないか」などという心理が働きます。
選挙での棄権、会議での居眠り、不法駐車など社会にはあらゆる手抜きがあります。
企業が厳しい競争に打ち勝っていくには、この「社会的手抜き」を極少化させ、組織の力を最大限に発揮させる必要があります。
そのためにはリーダーの役割は重要です。リーダーは常に先頭に立って行動し、メンバーには役割とその重要性を明確に示すこと、そして個々人の努力をしっかりと認めて評価してあげることが必要で、これは安全衛生活動でも重要なポイントだと思います。
今年は管理監督者の皆さんの一層の奮起をお願いします。
ご安全に
「想定外とリスクアセスメント」
東日本大震災とそれに続く福島原発事故では「想定外」というフレーズが頻繁に使われています。
今年の流行語大賞は2005年に堀江モンの「想定内」が受賞していなかったら、これに間違いないところでした。
いわく、「今回の地震による津波は予想された限度をはるかに超えた想定外のものだ」、「原発を襲った津波は想定外の大きなものであった」などです。
しかし、政府当局、東京電力などが使う「想定外」という言葉に対し、多くの国民が、なにか言い訳のニュアンスを嗅ぎとり、冷ややかです。
責任ある人が「想定外」という言葉を使うとき、それは言い訳や弁解になります。「想定の範囲が甘かっただけではないか」と切り返されるのが落ちです。
昨年のゼロ災害推進大会では、有名な登山家が講演の中で、2009年夏の大雪山で起こった遭難事故の原因を分析されています。中高年ツアー登山で、10名の人が死亡するという痛ましい件でした。
季節は夏で、登山ルートも比較的容易なコースでしたが、「想定外」の嵐に見舞われ、強風と横殴りの雨の山中で道を失い、立ち往生し、急速に体力と体温を消耗するという低体温症が直接の死因ということです。
ツアーを企画した旅行会社・ガイド・参加者が、登山の危険性に対する認識や山でのあらゆる緊急事態を想定した備えの不足を指摘しておられます。
登山では「想定外」との言い訳は許されず、まさにリスクアセスメントの欠如が招いた惨事といえます。
そして「山では自分の身は自分で守る」という大原則を強調され、誠に示唆に富む講演でした。
私たちの安全衛生活動においても「想定外」という言い訳は存在しません。「想定外」の労働災害を想定して、防止策を講じておくのが安全衛生活動ではないでしょうか。
どんな労災が起こる可能性があるのか、すべての事項を洗い出し、頻度・重大性などにより危険性を評価して優先順位をつけ、対策を講じる、これがリスクアセスメントの基本原理です。
全員参加のリスクアセスメントで災害0を実現しましょう。
ご安全に
「箱根駅伝に学ぶ」
この数年、正月2日、3日は朝からテレビに釘付けで箱根駅伝を見ています。
いうまでもなく東洋大の天才・柏原選手の走りを見るためです。
この4年間往路の最終ランナーである彼は、何番目に襷(たすき)を渡されようが、常に一番でゴールのテープを切り、東洋大学を連続4回往路優勝させ3回の総合優勝へ導き、「新山の神」と言われるゆえんです。
何十年に一人現れるかどうかの天才ランナーで、ファンにとっては本当に痛快です。
ところが2011年は総合優勝を逃しました。
柏原選手選手が本調子でなく、往路優勝したものの2位の早稲田との差が小さく、復路で逆転されてしまいました。
その差21秒。東洋大学 酒井監督は箱根が終わった翌日から、選手に一人2秒以上、10人で21秒の短縮ノルマを課します。
そして一年後、大会新記録で早稲田より総合優勝を奪還し、東洋大は柏原だけでないことを見せつけました。
箱根駅伝の面白さはほかにもたくさんあります。
棄権すると襷は途絶え、順位も記録も残らないので、選手は母校の名誉のため、チームのため必死で走り仲間に襷を託します。
昨年も東京農大の最終ランナーが体調を崩しながらも走り続けました。
伴走車の監督は、「もういい、やめろ」と何回も選手に呼びかけるが、彼は走るのをやめませんでした。
最後はほとんどふらふらの状態で、柏原から41分遅れでゴールインしました。
しかし、観客は彼の到着を待ち続け、ゴールインしたとき、拍手は柏原以上でした。
襷の重みと自分の使命を果たすため、最後まで頑張った姿に皆が胸を打たれたからです。
わがカンパニーも胸突き八丁の険しい上り坂です。チームワークで完走し、襷を未来につなげましょう。ご安全に。
オンライン英会話スクールではない、オンライン英会話スクール「アクエス」
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